導入事例

英語のプロジェクト学習で VR-learningの活用に挑戦
伝統校の生徒たちが自ら挑む VR防災コンテンツ制作の舞台裏

  • 生徒たちが使える直感的な操作性
  • 日本語版から英訳版の切り替え
  • DXハイスクール補助金の活用
  • 既存のVRゴーグルの活用
  • VRゴーグルだけでなく教室での一斉視聴も可能
導入製品
業種

教育

導入事例ダイジェスト

130年以上の歴史と伝統を持ち、近年では革新的な取り組みにも挑戦している新潟県立 新潟高等学校。2024年度には高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に採択され、 その補助金でVRゴーグルなどを導入。2025年度にはこのVRゴーグルと組み合わせる形でビジネスエンジニアリング(B-EN-G)のVR学習システム「orishia VR-learning」を授業に取り入れ、生徒たちが自らの手で防災コンテンツ制作を行った。

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  • DXハイスクールの採択を受け、先進デジタル技術を授業へ活用するためのモデルを構築したい
  • 学校の備品として導入していたVRゴーグルを活かせるツールを求めていた
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  • 直感的な操作性が、生徒の『自ら形にする』主体的な探究を支援
  • 先行導入したVRゴーグルなどの既存の資産を活かし、デジタル化への対応力向上に寄与
  • 英語版での学習が可能で、生徒自身の英語学習の一助に期待
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先行して導入したVRゴーグルを活かすことができ、プレゼン発表する訴求力の高いコンテンツ制作が可能である点や、英語学習や防災教育とも組み合わせられる可能性を感じてVR-learningに着目。

導入事例インタビュー

「説明動画を見ながらできる」「初めてでもできそう」と生徒たちにも好評

DXハイスクール採択の伝統高校がVR活用に挑戦

新潟県立新潟高等学校(以下、県立新潟高校)は、1892年に新潟県初の県立中学校として開校して以来、130年以上の歴史と伝統を持つ全日制・共学の高等学校だ。1995年には理数科を新設し、普通科では2年生から文系/理系、理数科ではサイエンスコース/メディカルコースへと分かれる。

2023年度に赴任してきた英語科の松井市子教諭は、同校の特色について「歴史と伝統のある高校でありながら、近年は新しいことにもチャレンジする革新的な面も持ち合わせています」と説明する。

「2023年度には、起業家精神を学ぶアントレプレナーシップ教育を開始しました。翌年度からは文部科学省のDXハイスクールに採択され、データサイエンスや先進デジタル技術の活用などを学ぶ機会の設定に取り掛かりました」(松井教諭)

このVRゴーグルについて、松井教諭は受け持ちの授業内で行うプロジェクト学習でメタバースの活用をテーマに取り上げ、その中で活用したという。また、松井教諭が所属する「探究部」では、探究学習に3Dプリンタの活用も進めているという。

松井 市子 氏
新潟県立新潟高等学校
英語科 教諭
松井 市子 氏

DXハイスクール継続採択を機にVR-learningを検討

続く2025年度にも県立新潟高校はDXハイスクールに継続採択となった。補助金の使い道を検討する中で、松井教諭が着目したのがorishiaVR-learning(以下、VR-learning)だ。まずは自身が担当する英語の「プロジェクト学習」において活用の可能性を模索することにした。

VR-learningを活用することにしたのは、松井教諭が担当する英語の授業内で実施する「プロジェクト学習」だ。年間カリキュラム内で1 ~ 2回、3~5コマ分の授業枠を使い、クラス内で数名ずつのグループに分かれて課題に取り組み、最後に発表するという流れで行っている。

「2024年度にメタバース空間で学習発表を行った際、生徒たちががんばって使いこなそうとしていたのが印象的でした。2025年度はVR-learningと360度カメラを組み合わせ、VRコンテンツを制作してもらうことにしました。課題は、日本にいる外国人に向けた防災コンテンツの制作です。地震と津波に遭遇したときの行動について、身を守るための判断を問う内容としました。2025年9月に防災推進国民大会が新潟で開催されたこともあり、生徒たちの防災への関心を高めてほしいと考えました」(松井教諭)

こうして松井教諭は、課題の説明、地震や津波などの情報収集、日本語でのシナリオ作成およびその英訳、そして素材撮影やコンテンツ制作、発表まで、全3コマを費やして実施する授業を計画し実施していった。

「直感的に操作できる」と生徒にも好評

VR-learningを取り入れたプロジェクト学習は、2025年11月から12月にかけて実施された。「VR-learningは制作方法の説明動画があり、それを見ながらなら生徒もなんとかコンテンツを制作できそうだと感じました」と松井教諭は語る。

「生徒には、デジタルツールのユーザーとしてでなく、クリエイターとして関わってもらいたいと考えていました。実際の制作を体験できた生徒は一部ですが、いくつかのグループはVR-learningで防災コンテンツを制作し、他の生徒たちにも見てもらうことができました」(松井教諭)

実際にVR-learningを使った生徒たちからは、「直感的に操作できる」「自分でも作れそう」といった声が上がった。ある生徒は「説明動画を見てから触ってみましたが、画面内に設問を入れる操作もかなり直感的でした。初めてのVR制作でも不安なく行えると思います。個人的には、設問や回答を空間内の図形オブジェクトとして配置できたら面白いので はと感じました」とコメントしている。

制作したコンテンツは他のグループにも発表された。VRゴーグルで視聴するほか、見られなかった生徒には教室のモニターで2D映像として視聴してもらう形とした。

「VRゴーグルでの没入体験はもちろん、制作した教材を2Dでモニターに投影すれば、クラス全員で同時に成果を確認できるため、実用的です。一方で、実際にゴーグルを装着して視聴した生徒からは『すごい!』と驚きの声が上がるなど、VRならではの体験によって、本製品の真価がより鮮明に伝わると実感しました」(松井教諭)

得られたVR活用の知見を学内外に発信

プロジェクト学習を終え、松井教諭は手応えを示しつつ、いくつかの課題も挙げている。

「当初は提携先の海外高校にVRコンテンツを視聴してもらいたかったので、配信手段を検討する必要があると感じました。今回は日本語メニューで制作しましたが、VR-learningは英語メニュー表示も可能で操作も簡単ですので、英語の授業としては英語メニューを用いた制作をもっと活用できればよかったと思います。VR-learning自体は、生徒たちからは『新入生向けの校内案内に使えそう』などさまざまなアイデアが出ており、活用の幅はあると感じています」(松井教諭)

最後に松井教諭は「地理や保健、家庭科などの科目でも、教員がVR-learningでオリジナル教材を作りシミュレーション教育に使う用途で効果がありそうです。今後、私が参加している学会でも今回の取り組みの内容を積極的に発信していければと考えています」と語り、今回の試行的な取り組みで得られた手ごたえを元に、他教科への展開や、より恒常的な活用方法を検討していきたいとしている。

外国人による防災VR体験の様子

外国人による防災VR体験の様子
外国人による防災VR体験の様子

導入企業概要

1892年に新潟県初の県立中学校として開校し、130年以上の歴史と伝統を持つ。戦後の学制改革に伴い1948年4月1日に新潟県立新潟高等学校と改称し、1950年から女子生徒が入学して共学となる。1995年4月より普通科に加え理数科を設置。2年生から普通科では文系/理系、理数科ではサイエンスコース/メディカルコースへと、それぞれ分かれて学習を進めていくカリキュラムとしている。

設立 1892年
学生数 1077名(2025年5月1日現在)
事業内容 県立の全日制高校

※記載された内容は2026年2月現在のものです。
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、変更されている可能性があります。
※掲載校様への直接のご連絡はご容赦ください。

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